2015年11月28日土曜日

BOMA TH-13W カーボンクリンチャーってどうなの? バサルト加工ってどうなの?

EDCOの導入により一時使用されていなかったものの、EDCOがあんな事になっているので現在はBOMA TH-13Wに戻し普段のライドに使っています。

BOMAと言えば安価で(俗に言う決戦用ホイールと比べて)そこそこの走りをするのなら何の不満もなく使えるカーボンホイールの入門用メーカー的な立ち位置にいる。

最近ではどこぞのチームへの配給もしている様でレースで使われるという場面も増えこれからもっといろんな評価をされていくメーカーでもあると思う。

で、そのBOMAのカーボンホイールと言えば気になる人は気になるカーボンクリンチャーも安く買える貴重なメーカーで、TH-13Wもその一つです。

カーボンクリンチャーって壊れやすい、ダウンヒルに使えない等の今までの評価があり手が出せないと言う人は多いはず。

TH-13Wに沿って使用感をまとめました。

※後半は批判になるので気が進まない人は読まないでください。

単刀直入に下り坂で多めのブレーキをして壊れるかと言うと、BOMAはバサルトファイバーをブレーキ面に加工し、ホイールのビートに直接熱が行かないように普通のホイールよりも下にブレーキ面を設定して熱による破損を避ける設計をしています。
少なくとも箱根位だったら下りでほぼブレーキをかけていても歪むとか破断するという事はありませんでした。
なのでもちろん距離が伸びてくれば冷却する時間も加えないとダメかもしれませんが、昔のカーボンクリンチャーの評価のままの考えで破損しやすいって認識は「古い考え」として、改めて評価をし直すべきだと思います。

どこのメーカーも破損するという認識から破損しにくい設計をしテストを重ねてリリースされてる。

当然の事ですが現在のカーボンクリンチャーはそれぞれのメーカーなりに工夫しかつてのカーボンクリンチャーの不評を払拭していると考えられますね。

カーボンクリンチャーはBOMAしか使っていないので全てのメーカーが大丈夫って言いきれる訳ではないですが、逆にBOMA以外はほぼ有名で実績のあるメーカーが殆どだと思うのでBOMA以上の対策はしていると思えますね。

自分としてはこれから買うカーボンクリンチャーは安全面に関してはアルミクリンチャーとそんなに変わらないと思っていますので試してみる価値は十分にあると思います。


で、twitter上で散々貶しまくってるバサルト加工について。

カーボンでありながらアルミみたいにブレーキがうるさくなります。
更に高速域からブレーキをかけていくとゴム系の燃えた臭いがします。
雨の日は絶望的にブレーキが効きません。(BOMA純正シュー使用)
バサルト面は日々摩耗していき、更にはアルミみたいな傷が付きます。

単純にシューの問題なのかもしれませんが、耐熱性に優れる一方でデメリットは4つです。
他にもデメリットはあるかもしれませんが自分が感じる中で一番大き目なデメリットですね。
最近ではよく見られるようになってきたバサルト加工ですが、今後バサルト加工が標準になっていくかと言われればなり得ないと感じます。というのもカーボンクリンチャーでもバサルト加工されていないホイールは数多ありますし、そもそも耐熱性に関してはクリンチャー、チューブラー共にバサルトに頼らずともほぼクリアされている問題の一つだからです。
EDCOもその一つで、ゼンティスとレイノルズからリムを仕入れておりどちらのメーカーもバサルト加工は行われておりません。
カンパもシマノもですしその他多くの有名メーカーは扱っておりません。

BOMA、GOKISO等の新興メーカーが扱っている場合が多いのは恐らく中国とのOEMが殆どだからだと思います。
所謂中華ホイールの多くはバサルト加工のホイールがたくさんありますしね。
有名どころのブレーキの熱に対する処置は殆ど門外不出か特許で真似できないのに対してバサルトはどこでも出来てしまうと暗に推測出来ますね。 つまり中国の出番というわけです。

雨の日に関しては、そもそもカーボンで雨の日に走るなよって思われると思いますが、びっくりすることにEDCOホイールは雨でもしっかりとブレーキするのに対してBOMAは全く止まりません。
たぶんEDCOに対してBOMAの制動距離は3、4倍は長く見積もらないと信号で止まれません。これこそシューの問題だと言われるかもしれませんが、バサルト加工には専用のシューを使わないと驚くべきスピードで摩耗するのでメーカーで指定されたシューしか使えないのが現状です。
例えば同じSHIMANOのシューで走ろうとすればコスト面でバサルト加工のホイールは選ぶ理由が無くなります。
かといって純正の指定されたシューでも減りは結構早いので雨とか云々以前にランニングコストが元々高いです。
話を戻すと普通のカーボン以上に止まらないと頭の隅に置いておかないと死ぬ可能性が高いです。
TH-13Wで雨の日を走る時はいつも以上にシビアに走る様に心がけてますし、下りはさらに慎重にならざるを得ないですね。正直お勧めできません。

バサルトの摩耗に関してはほぼ主観で購入当時よりも下地のカーボンがハッキリと見えてる気がするという感じなのであまり言及は出来ませんが、減ってる印象がすごく強いです。
更にアルミリム特有のシューとリムの間にゴミを挟んで深い傷を作ってしまう現象がバサルトにもあり、既に全周に深い傷が所々にあります。
アルミと違い研磨によるお手入れが不可能なのでバサルト加工のホイールはその他カーボン、アルミに対し寿命が短いと思われます。
バサルトが剥げたら普通のカーボンとして使うって言うならどのホイールよりも長寿にはなれそうですが…。そんな使い方をする人はいるのだろうか?

ブレーキ時の音と異臭。
アルミリムに慣れてるなら音は気にならないと思います。似た音がするだけです。
シューとリムのクリアランスを整えてあげるとかトーインを都度調整すれば可能な限り抑えられますが無くなる事はまず無いです。
高速域からのブレーキで異臭がするのもどうしようもないですね。

バサルトについて簡単にまとめると、普通のカーボンホイールでいいんじゃね?

現状バサルト加工のホイールを買う価値はほぼ無く、安いカーボンホイール(中国OEM又は中華ホイール)を買ったらたまたまバサルト加工だった位の存在だと思います。
つまりバサルト加工のホイールは自社独自で耐熱加工が出来ないメーカーor特許所持のメーカーとOEM出来ないメーカーという事になり、「とりあえず安全にはしといたよ」的な付け焼刃な存在と言えなくはないですね。

自分が再びBOMAのホイールを買うか又はバサルト加工のホイールを買うかと問われれば迷わず「NO」と言います。
価格が高くなっても有名メーカーのホイールを買いますね。高くなるだけの価値があると思います。

1 件のコメント:

  1. とても参考になりました。5~6万円の中華か、ボーマの中古か、悩んでましたが、アクシウムで暫く我慢して高いホイール買います。無駄金使うところでした。ありがとうございました。

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